「貴重な資料をこれからも残して伝えていくことができます。」
日本貨物鉄道株式会社 吹田貨物ターミナル駅は梅田貨物駅の廃止に伴い、その貨物取扱い機能を旧吹田操車場跡地に移転して2013年3月に新しく開業した駅です。
旧吹田操車場(1923-1984)はかつて東洋一の操車場と謳われた規模で開業は今から90年前と大変歴史があります。
この度吹田貨物ターミナル駅として新生するにあたり中俣駅長より歴史ある駅の貴重な資料として戦前の大阪の鉄道の運行を伝える『大阪付近線路図』の修復と展示用に1/2サイズのレプリカ製作のご依頼を頂きました。
修復前
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修復方法
- 描かれている絵が滲んだり消えたりすることがないよう事前に定着処理を施し、全体に見られるシミを水洗いでできるだけきれいになるように洗浄しました。
- 欠損部には資料の紙質によく似た補紙を使用し全体の違和感がないように補修しました。
- 折れ皺には折れ伏せを施して再び軸装にして修復しました。
修復後
シミ汚れが落ちたことで細部まで見やすくなり、全体を修復したことで今後の長期保存にも耐えうるようになりました。 | |
納品
吹田貨物ターミナル駅の中俣駅長にきれいになった地図をご覧頂きました。貴重な資料をこれからも残して伝えて行くことができると、喜びの声を頂くことができました。
また1/2サイズのレプリカについても、原本はかなり大きく保存の観点からも展示の場所が限られるため、縮小サイズのレプリカであれば多くの人に見てもらえる機会ができるので良かったと、喜んで頂けました。